ポプリの前にあったのは、
廃棄処分の決まったおもちゃの山でした。
「この中から聞こえる!」
「音が聞こえるの!」
「このメロディ、わたしがおうちで聞いたの同じ!
今度ははっきり聞こえる!
こっちだ!」
ポプリは暗闇の中、奥へ走って行ってしまいました。
「危ないですヨ!」
ロコタは、見えなくなってしまったポプリの後を追います。
ポプリの前にあったのは、
廃棄処分の決まったおもちゃの山でした。
「この中から聞こえる!」
ポプリはその山を駆け上がり、
汚れた大量のおもちゃの上に飛び乗りました。
「…んーっ、この辺かな」
ガサガサっ… ガサっ…
「…んーーっ、違う、もうちょっとこっち…!」
音が聞こえてくる一点を目指して、
ひたすらおもちゃを掻き分けます。
ガサガサっ…
「近くなってきたっ!」
ガサガサっ…
ガサ、ガサっ…
ガサ、
そして、
両手が真っ黒になってきた頃…
ようやく、音の主を見つけました。
ガサっ…
「…あなただったのね!」