第五曲 ワン・ツー・スリー

「これは積み木ロードですね、
ここを進みましょう。
越えれば駅に着キマスノデ」

「うん!」

そこには、一本路(みち)沿いに置かれた
大きな積み木がありました。
どうやらこの路を通らないと前には
進めないようです。

「このようにブロックを組んで、
渡りやすいようにしてから
進むのが”こつ”ですヨ、ポプリ」

ロコタはアドバイスをしますが、
ポプリは自由に進んでいきます。

「わーい、楽しいよ、これ!」

「まったく、あなたは自由気ままな性格ですネ。
こっちがハラハラしまス」

「そうかなー、こんなものだと思うけど。
子供は周りに心配かけてなんぼじゃ〜、ってちょむじぃも言ってたし」

「なんデスカ、そのチョムジーっていうのは?」

「向かいに住んでるおじいちゃん!
若い時は勇者やってて、世界を三回救ったんだって!」

「へーっ、それはすごい方ですネ〜」

途中、渡り方に少し迷いながらも
二人は進んで行きます。

「あっ、終わりが見えてきたよ、コロタン!」

ポプリは積み木の最後のブロックに飛び乗りました。

「おー、本当ですか。今行きますのでお待ちヲ!」

「大丈夫? おててつないでいこうか?」

「い、いいえ、それには及びません。



ロボットにも
プライドというものがありますノデ!」

積み木ロードをほどなく超えた二人は、駅に着きました。

「さて、特急列車に間に合ったのかが心配です。
急ぎましょう!」

ロコタはすぐさま車掌に声をかけます。

「車掌殿、トッテチッテ行きはまだありマスカ!?」

二人を出迎えたのは…




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