そこにはロボット?のようなヘンテコリンが
一体いました。

「『たしかっ…』 そのあと何デショウカ?」

そのロボットはしばらく間を置いたあと、
ポプリに話しかけてきました。

「…えっとえっと…… 誰だっけ?」

ヘンテコリンとチンチクリンは
だいたい友達であることが多い
ポプリですが、今回は違ったようです。

「ワタシの製品名はロコタといいます。
ブリキ製のロボット型玩具デス」

そのロボットは続けて答えました。

「"がんぐ"って確かおもちゃでしょ?
なんで変なおもちゃがこんな所に…」

「ワタシは特に変ではないと思いますガ…」

「え゙っ! 変デスカ?!」

「ん〜ちょっとだけね。ちょっとだけヘンテコかも。でも気にするほどでもないと思うよっ」

「…いやっ、なんか気になってきましたヨッ!」

そのロボットは少し動揺しましたが…

「…コホン! まー、それはいいデス。

どちらにせよ、ワタシみたいなのは珍しくはありませんヨ、

ここは、おもちゃの国デスカラ… 」

  

第四曲 ブリキッシュマーチ

「おもちゃの国! すごい、素敵!」

ポプリは興奮します。

「ねーねー、いっしょに遊ぼうよ!」

「ワタシはまさにそのための存在ではあるのですが、今日はあいにく大事な目的がアリマシテ、、
これからトッテチッテタウンへ行かなくてはならないのデス」

「と…?」

「トッテチッテタウンです。この国で一番栄えている街です。
とても素敵な所ですヨ」

「じゃーわたしも行くー!」

「なるほど、わかりました。
では一緒に参りマショウ!」

こうしてポプリは、出会ったブリキのおもちゃロコタと共にトッテチッテタウンへ向かうことにしました。

ポプリが迷い込んだ世界は、
今までいた所とは大分違っていました。

全体的になんとなくやわらかく、
ふわふわしていて
半分夢の世界にいるようでした。

「ねぇ、コロタン、
その街に行って何をするの?」

「コロタンではありません。
ワタシの名前はロコタ、デス」

「コロタン!」
ポプリは即、応えました。

「ロコタ、です」

「コロタン!」

「ロ・コ・タ、です」

「コロタン!」


「今トッテチッテタウンでは年に一度の大きなお祭りが開催されるているのですが…」

ロコタは話を続けました。

「そこで催されるパレードを
何としても見タイノデス!」

「ぱれーぇど?」

「ハイ、圧巻の一言デス!
おそらく…。
見たことないので分かりませんが、
素晴らしいハズデス」

「きっと、こーーーんなに大きい、
最新型のロボットおもちゃが出てくるに違いアリマセン!」

「すっごーい、それ見たい!」

「きっと、驚いて腰抜かしますヨ!」

「あはははっ、楽しみーー!」


そういって二人は楽しく話しながら進んで行きました。

すばらく歩いていくと
前方に何か見えて来ました。

「ん?
ねぇ、コロタン、あれ何?」

「おや、アレは…」




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